[動画]福知山線脱線事故<ゆっくり解説動画>

「ゆっくり解説」という、人工ボイスを使って様々な事柄を解説する動画というものがある。
自分は主にニコニコ動画でそういった類の解説動画を観るのが好きなんだけど、最近アップされた中でもかなりの力作だと思った動画があったので紹介しておく。

取り扱われているのは、2005年4月25日にJR西日本福知山線の塚口-尼崎駅間で発生した脱線事故だ。
死者107名、負傷者560名の大変痛ましい事故であり、ご記憶の方も多いのではないだろうか。
列車遅延の遅れを取り戻そうと、無理な速度で運行したままカーブに侵入し脱線した事が直接の原因であった。
事故直後からヒステリックな程に報道で取り上げられた中でも、「元々が無理なダイヤ編成」や、運転士を徹底的に追い込む「日勤教育」が事故の背景にあるのではないかとされていた。

動画は全部で「その1~4」まで合計約2時間にもなり、事故調査報告書や、遺族やノンフィクションライターによる様々な事故に関する出版物を元に深堀りして解説されている。
無論まとめ人は専門家ではないので、見解を鵜呑みにするのは危険だが、報告書からの引用部分等は少なくとも事実であろうと思われる。

当時からその効果が疑問視されていた日勤教育は事故防止という意味ではあまり有効ではなく、逆に隠蔽文化を浸透させる結果となった事実。
そのような抑圧的で無駄な”教育”を実施する一方、必要な教育がなされていなかった矛盾。
元々がギリギリな上に誤った計算により無謀なダイヤとなっていた事実。
私鉄とのサービス競争に傾倒したJR西日本の体質的問題。
その他数多くの問題点。
例に漏れず、一つの事故に至るまでに数多くの「ヒヤリハット」が存在するという有名なハインリッヒの法則通りであったし、また、事故後に於いても尚、JR西日本には安全に対して精神論を持ち出す体質が根強く残っていた事に暗澹たる気分となった。

事故は起きてはいけないものではあるが、一度事故が起きたのであれば二度と同じような事が起きないように教訓としなければならない。
その知見を得る為には事故直後の報道だけではなく、その後時間をかけて調査された報告書まで含めて内容を知ることが望ましい。
私のようなアンテナの低いものにも、こういった動画を通してそのきっかけをいただけるのはありがたい。

【ゆっくり鉄道事故解説】福知山線脱線事故 その1
【ゆっくり鉄道事故解説】福知山線脱線事故 その2
【ゆっくり鉄道事故解説】福知山線脱線事故 その3
【ゆっくり鉄道事故解説】福知山線脱線事故 その4

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