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家に居やがれクソ野郎のうた

ここ数日、仕事はずっとテレワークで食事の買い出し以外は全然家から出ていない都民のblog主です。

正念場正念場と言われ続けながら、ジリジリと東京都の感染者数が増加傾向にあり、おいこれ大丈夫なのかオーバーシュートするんじゃないだろうなとちょっと不安になってきた今日この頃です。
まあ、私自身はもし感染してもはじき返したらぁゴルァ!な覚悟でいますのでいいんですけど、やっぱり高齢者や疾患持ちの方にとってかなり恐ろしい疫病と言っていいですから、心配ですよね。
特に私のようなおっさん世代のヒーローだった志村けんさんが亡くなったのは、正直かなりショックでした。
遺族に最期の顔を見せることもなく2日で遺骨になってしまっていて、疫病だから仕方ないとはいえ、あれほど一時代を築いた人でもこんな容赦なく事務的に処理されなければならないんだなあと・・・。
悲しいなあ。

少なくとも今週いっぱいはテレワーク勤務が決まっています。
暫くは我慢が続きそうですね。


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[時事]子供を見つけたスーパーボランティアのお爺さん

山口県で2歳の男の子が行方不明になり、4日目になって生存が確認された件。
それだけでも、ああよかったなあと心から思えるニュースだけど、発見したボランティア男性があまりに素晴らしい精神性と行動力の持ち主であったことから話題になっている。

このスーパーボランティアの尾畠春夫さんは、ボランティア歴20年以上。
東日本大震災にも15年の関東豪雨にも駆けつけて活動していたそうで、現在78歳になる。

直近の西日本豪雨災害でも現地でボランティアをしていて、今回2歳男児の件は新聞で「まだ見つからない」ことを知り、助けになりたいと被災地から駆けつけたのだそうだ。
この方、2年前にも地元大分で行方不明になった2才女児も発見した功績があり、その時の経験から「子供は高いところへ登りたがる」と山に目星をつけて捜索開始。
ものの30分(!)で男児を見つけてしまった。

いやあ、とんでもない人だ。
社会に恩返しをしたいと、全て報酬も何も受け取らず、しっかりと装備を整えあとは身一つでずっとボランティアを続けている。
今回も男児の親族から「お風呂だけでも」との申し出があったが固辞し、颯爽と家路についた。
かっこよすぎか。

TVでこれまでのボランティア活動の様子が流れていたが、とても高齢とは思えないほどしっかりと力強い動きで黙々と作業されていた。
聞けば何もない日は8kmのジョギングをしているそうで、3.5kmのジョギングでヒーヒー言ってる自分からするととんでもないフィジカルのお爺さんだ。
自分が78歳になっても、とてもこの方のようには動ける自信はないなあ。
毎日の研鑽と、地道な努力の賜物か。

16日に自宅に戻った尾畠さん、18日にはまた中国地方の被災地へ向かうのだとか。
頭が下がります。

自分もちょっとしたことで苦しいだの泣き言言ってられない、身の引き締まる思いのするニュースだった。

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[時事ネタ]映画の助成金は少ない?

カンヌでパルムドール受賞した是枝監督「万引き家族」について、監督が政府の祝意を辞退する、権力とは距離を保つと表明した件。
監督への擁護と批判で一部ネット界隈が盛り上がっている。
自分としては、受けても受けなくても良い、そんな怒るような態度表明でもないと思ってはいるのだが、それについては騒動に若干うんざりしているので脇においておく。

ただその中で、監督が映画作成にあたって文化庁から2000万円の助成金を支給されたことで「権力と距離を保つというなら、助成金返上しろ」的な発言をいくつか見かけたが、恐らく「万引き家族」については、助成額が満額返金されるはずなのでtogetterにこんなまとめを作った。

タイトルは若干釣り気味。
国民の税金を文化発展の為、正当な手続きを踏んで「助成金」という形で支給する制度を利用し、歴史ある映画祭で受賞までしているのだから、もうその時点で監督としてはやることやっている。
その上、今回の映画はヒットして満額返ってくるのは確実だから、助成金の利用についてケチのつけようなど全くない。
「態度が気に入らない」程度の事で返上しろと怒っている人たちは、少し落ち着いて欲しいものである。

上記まとめ中にも書いたが、「君の名は。」や「この世界の片隅に」なども過去にこの助成金制度を利用しているらしい。
無論、そういった名作だけでなく、小さい作品や多様な方向性を持った作品、バリアフリー字幕といった目的の為の支給など、税金の使い道としては非常に有意義であると感じた。

しかしながら是枝監督は今回の話の中で、他国と比べても「額は十分ではない」という認識を示していた。
額の少なさについては、こちらの記事に詳しい。

多様な映画のために。映画行政に関するいくつかの問い掛け

ざっくりとした見積もりになるが、映画に投入される予算はフランス:800億円、韓国:400億円、日本:60億円くらいになるんだそうだ。
なるほど確かにこれだけ見るともっと予算をつけて欲しいという是枝監督の願いも理解できる気はする。
「助成金は助かりました」と述べているあたり、そのありがたみを実感しているからこその要望でもあるのだろう。

当然、限られた国家予算の中でそんななんでもかんでも増やせないという意見もあるだろうが、今回の騒動、監督の態度の問題ばかりがクローズアップされて、そのあたりの話題について語られる事がほぼなかったのは残念ではある。
煽り気味タイトルで作ったtogetterまとめではあるけど、助成金の手引き書や報告書へのリンクは貼ったので、これをきっかけに制度について知り、内容や額について語られる事が増えてくれればと思う。


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[日記]高畑勲監督の訃報に

私くらいの年代の人間には、高畑勲と言えば間違いなくアニメ界のレジェンドだ。とりわけ代表作とも言える『火垂るの墓』は、自分の少年期における戦争観に対し『はだしのゲン』と並び強烈な影響を与えた作品だった。戦争はただひたすら弱い者から奪い、人間らしさを奪い、幼さからくる判断ミスにもまるで容赦などせず死の谷へと叩き落とす。原作は野坂昭如だが、その原作のメッセージが強く伝わるような演出に拘った職人だったと思う。

反面、興行的には実力に比べ見劣りする結果に終わってしまった。とにかくリアリティや原作の持つ魅力の表現にこだわったせいで、エンタメとして魅せる部分には余り力を入れなかったように見える。子供向けアニメとして放映された名作『赤毛のアン』などは、大人になって見てみると素晴らしく思えてくるのだけど、人生の経験がない子供がみてもその魅力はいまいち伝わらなかったんじゃないだろうか。

このOPは本当にすばらしいと思うんだ。
ただ私はリアルタイムで観ていない(そこまでの年齢ではない)ので、子供の頃これを見て感動したかどうか今となってはわからない。
でも大人になって初めてこのOPを観て、一瞬で心奪われたのはよく覚えている。ただ馬車がかけていくだけなんだけど、最初の影をバックにタイトルが表示されるシーン、白い花の道へ駆け入る時の鮮烈な映像、ただ後ろを振り返ってるだけなのに胸が締め付けられる感覚。この作品に参加していたのは、宮崎駿や富野由悠季、近藤喜文など錚々たるメンバーであり、その誰かが手がけたOPなのかもしれない。それでもこんな「なんでもないのに鬼気迫る」演出は、その後の作品をみるに高畑勲が監督だったからこそできたOPだと確信している。

次の金曜ロードショーで急遽『火垂るの墓』が放映されるそうだ。『火垂るの墓』は確かに名作なんだけど、追悼という意味ではちょっと違うかなという気はする。できれば『平成狸合戦ぽんぽこ』や『おもひでぽろぽろ』のような、前向きな作品の方が良かったんじゃないだろうか。あの人は職人だから、全力で『火垂るの墓』を映像化しただけで、代表作ではあるけどこれが高畑勲だ、とやるには相応しくないように思う。ぽんぽこやぽろぽろのような前向きさの方が、本来の人となりに合っているように思うので。

高畑勲監督のご冥福をお祈り申し上げます。素晴らしい作品をありがとう。


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