ググろうとすると検索候補に「デマ」と出るnetgeekが、こんな記事を出していた。
立憲民主党のフォロワーが急減。取り締まり強化で不正アカウントが消された結果 | netgeek
まあコレ自体は、グラフの縦軸を拡大しているからそう見えるだけというグラフ詐欺みたいなものなんだけど、それはそれとしても昨年10月に急激に増えたフォロワー達は結局まだ大半残ってるんだろうかと気になったので、追加調査してみた。
手元に残っているデータは2017年10月8日0時頃のデータのみなので、この時点のフォロワーと現時点のフォロワーで比較する。この2017年10月8日時点の立憲民主党フォロワーに、捨てアカウントの大量購入のような形跡が無い事は、これとこの調査で説明済みである。フォロワーに「ツイート数ゼロ」が大挙して押し寄せるという謎現象はあるにはあったが、それが発生する直前のデータだ。
念のため「ツイート数ゼロ」が突然押し寄せた事を示すグラフを再掲する。
ご覧の通り、16万番目あたりのフォロワーから急に「ツイート数ゼロ」フォロワーの流入数が激増しているが、今回用いるのは15万8千あたりで取得したデータになる。(※2)
尚、個人的見解としてはこの「ツイート数ゼロ」の大量流入は、スパムに狙われたか、あんなに捨てアカウントを購入しているぜと指摘する為の嫌がらせ目的だろうと考えている。既に「健全な」アカウント16万近くを集めて自民党広報アカウントよりフォロワーが増えているところに、こんなバレバレな工作を立憲民主党自身が行う理由などないからだ。
さて、それでは昨年10月8日時点のフォロワーが何人抜けて、それ以外が何人流入して今の状態になっているのか。概要を調べてみると以下の通りであった。比較対象として、「自民党広報」アカウントのフォロワーも載せている。
◆立民
2017年10月8日のフォロワー数:158,174
↓
アカウント削除or凍結(※1):1,719
フォロー解除:22,988
新規フォロー:45,140
↓
2018年2月24日のフォロワー数:178,609
※差し引き2だけあわないがAPIの取得エラーと思われる、影響軽微とみてこのまま進める
◆自民
2017年10月8日のフォロワー数:117,398
↓
アカウント削除or凍結(※1):1,409
フォロー解除:3,813
新規フォロー:26,412
↓
2018年2月24日のフォロワー数:138,588
どちらも2万ほどフォロワー増加しているが内容はかなり異なっている。立憲民主党は新規フォロー数の多さでカバーしているものの、フォロー解除数が自民より6倍ほど多い。
netgeekは「不正アカウントの減少により」と断じているが、いや確かにツイート数ゼロのアカウントも消えていってはいるのだろうけど、現在のジリジリ減少している要因はどうもそれだけではなさそうだ。やはり急激に増えたフォロワーというものは、離れるのも早いのかもしれない。
「立憲民主党のフォローを解除したアカウント」の22,988について、最終ツイート日を円グラフにした。
多くが今年に入ってからもツイートしており、フォロー解除したのもアクティブなアカウント達であることがわかる。
では、初期の15万8千アカウントのうち、残った者と解除した者の違いは何かあるだろうか?
どう調べたら良いかわからなかったが、各アカウントの「自己紹介欄」のテキストを収集し、出現する単語を比較してみた。(※3)
1つ目が「フォロー解除したアカウント」の自己紹介欄、2つ目が現在も「継続してフォローしているアカウント」の自己紹介欄だ。
政治的な色彩が特に濃いと思われる単語を黄色くしてみた。
なんとなくではあるが、当初の熱狂でフォローした人達の中から無党派寄りの人達がより多く抜けているのかもしれない。
これを「繋ぎ止められるようにしないとダメだ」と考えるか、「一時の熱狂の結果だからそうなるのは仕方ない」と考えるかは分かれる所ではないだろうか。
例によってこの記事はtoggeterにも纏めようと思う。
[補足]
※1…機械的に見分ける方法が思いつかなかったので「凍結」も一緒の項目にしたが、いくつか手動でユーザのページを確認したところ、ほぼ「アカウント削除」であった。
※2…データを削除してしまったのだが、10月21日の時点で、この時の「ツイート数ゼロ」アカウントの半分以上はフォロワーから消えていたのを確認している。
※3…使用ソフトはお馴染みKHCoder