[映画]君の名は(2016)

昨年公開され、国内で250億円を越える超ヒットとなった「君の名は」が2018年1月3日にTV朝日で地上波初放映するという事で、レビューしておきます。

最終的に評価は高くする割に内容disりまくりますので嫌な人は読まないように。

最初に断っておくけど「その貴方が抱いた気持は間違いない」とは思うんだよ。
この映画を観て感動したなら、その感動は大切にしてほしいとも思う。

もし自分が10代の若者であったなら・・・この映画はきっと自分の心に深く刻み込まれただろう。
都会の青年と田舎の少女のラブストーリー、タイムパラドックスと隕石を使ったSF、男女入れ変わりといったサブカル界での王道ギミック、目まぐるしい展開と甘酸っぱい大団円。
こんな映画を多感な若者時代に観たらそりゃあもうたまりませんわ。
特に三葉がかわいい
くっそかわいい。
10代の血気盛んな頃の自分なら、頭の中が数ヶ月は三葉で埋まってる自信はある。

でもね、おじさん歳を取りすぎちゃったみたいなんだよね。
いや、歳をとっただけじゃない、もっと別の、「なんかどっかで見た事のあるシチュエーションてんこ盛りだな」って感覚がね、心の奥底にあって、そこまでのめり込めなかったんだよね。
いや、面白かった事は面白かったんですよ?
でも、これなら、細田版「時をかける少女」だって負けてないくらい良かったよ?って思うんだよね。

この作品は評論家からはあまり評判が良くなかったように見受けられる。
いつもなら自分も「浮世離れした頭でっかちの評論家ども」と心の奥底で悪態つくんだけど、今回ばっかりは評論家の気持ちもわかるんだよね。
いくら「感動の手法は既に誰かが発明済みで、その再生産でしかない」と言っても、ここまで節操なく切り貼りして組み上げられると、ちょっと鼻白む気持ちにもなる。

似たようなシチュエーションを持ってきて、当てはめる事自体もまた、よく使われる手法なのでそんなに気にしない人間だったんだけど、この作品だけはどうにもその限界点を越えてしまったように受止めてしまった。

既に過去誰かが発明した手法の再生産・・・これをやっても、好評価になるのとそうではないのとでは、一体どこに違いがあるんだろう・・・?

昔、「GS美神」ってギャグ漫画があって、あの漫画もまた他作品のパロディが沢山散りばめられていた。
例えば、こんな話、宇宙まで行ってメデューサという悪魔と戦った話のクライマックスシーンでのこと。
激闘直後、準主人公である「横島」はアンドロイドの「マリア」と共に、大気圏外から地上へと落下してしまう。
このままでは流れ星のように燃え尽き塵となる状況で、命運尽きた事を悟ったマリアが「横島さん、どこに落ちたい・・・?」と語りかけるワンショットがある。
このシーンのあまりの美しさに、若かりし頃の自分は大変な衝撃を受けたのを覚えている。
後にこのシーンは、不朽の名作「サイボーグ009」のラストシーンが元ネタと知り、成る程、アレほどのシーンは別作品で使ってもやはりその美しさには力があると感心したものだ。

でもこの「君の名は」を観て、そうは思わなかったのは、自分が歳を取りすぎてしまったせいなんだろうな。
若しくは同じような元ネタをそれなりに見てきてしまったせいなんだろうな。
だから「過去作の遺産を節操なく使って美しくデコレーションした」と受け取ってしまったんだろうな。

主人公二人以外は徹底してこの世界の為の道具だったのも、よくなかったのかもしれない。
この映画は主人公達の夢物語であり、主人公達のための世界であり、それを美しく彩るのであれば徹底して道具であっても良いと思う・・・思うのだけどやはり「手法の為の小道具扱い」が過ぎる気はした。

あと、最終的に三葉が父親を説き伏せるはずのシーンは飛ばさずにキッチリやって欲しかったですね。
あれ程頑なな父親をどう攻略したのか、父親という壁をかなり意識させたつくりでお膳立てしてたんだから、ちゃんとカタルシスを味あわせて欲しかった。
正直、「うまいこと切り貼りできるようなネタが無かったから、そのシーンを作る事から逃げた?」と思ってしまった。
甚だ残念である。

と、ここまでdisっておいてなんだけど、主人公二人は純粋に応援したくなるようなキャラであり、そして結末としては満足できるものでしたので観てよかった映画ではあります。
もしこれが過去の新海作品のような結末だったら、クソミソに貶してやったところですw

ラストの幸福感と、三葉のかわいさに★ひとつおまけして、★4つです。

個人的評価:★★★★

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